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オヤジの7日間戦争 2019年12月04日

弊社JEMの取締役(オヤジ)がフィリピンルソン島北部に計画する流れ込み式中小水力発電所の現地踏査を3年前行った。現地は急峻な地形、ジャングルで未開発な場所だ。どうも一部原住民が点在して生活していると聞く。ゲリラもどきもいるらしい。

調査は、何と馬に乗ってのことだ。写真を見るとその一面が見える。オヤジは、現地提携企業の若手エンジニアと2人でポータ10人とともに山奥に入った。時は猛暑の8月夏。現地に入る前には大型台風が近づいているとの情報があった。大型台風ってやつはルソンの北部で何故か動きが遅くなる。現地踏査初日からキャンプを張った。キャンプといってもほぼ屋根だけの簡易テントを張り、周辺の雑木で粗ベットを作り寝起きする環境である。2日目から直に台風が直撃する情報を得、現地踏査を継続すべきかオヤジは迷った。JEM東京本社からも調査を中止して戻る指示がでる。ところが若いころから行きだしたら止まらない危ない性格のオヤジは、現地踏査を続ける決心をする。日を追うごとに上流に計画する堰サイトを目指すが、道なきジャングルを時には崖をのぼりながら進む。台風が襲う嵐雨の中だ。常識では信じられない行動である。JEM東京本社では携帯で連絡を取ろうとするが早、音信不通の状態が3日続く。

事務所では職員全員心配でいてもたってもいられないが、何ともできない。オヤジの無謀な行動に内心腹を立てながらじっと待つのみであった。5日目の夕方連絡が入った。嵐の中を無事、調査を終え、下流のキャンプに戻ったとのこと。連絡を受け皆胸をなでおろす。現地調査の役割を見事に終え、オヤジは再び2日かけてマニラのシャングリラホテルに無事戻った。次の日、JALビジネスクラスで東京に戻ると、半そでであらわになった身体のあちこちが異常に赤くはれている。どうしたのかと聞くと、キャンプでわけのわからないダニに襲われたとのこと。日本のAnalog Senior Engineerの果てしない力だ。本当にオヤジには参る。これでオヤジの7日間戦争は終わった。ボクらの仲間はこんな輩の集まりだ。だが恐れることはない、この知的集団と一緒に仕事をしたい方は是非JEMの広い門を叩いてほしい。