日本のインフラ業界に、
コンサルタントの新基軸を

まずはそれぞれの自己紹介をお願いいたします。

大藪:

取締役会長の大薮和生です。これまでゼネコンで35年間、現場から営業、企画まで土木屋としてあらゆる貴重な経験をしてきました。この業界に入る動機となったのは、大学進学の選考学科を考えた18歳の時に、純粋に「国づくりがしたい」と思ったからです。

2010年にJEMを創業した理由は、日本のインフラ業界の新基軸をSeniorの仲間と共に創造したい、これに尽きます。単に新しいことに挑戦するだけではなく、新しい切り口や方向を見出そうと思い会社を立ち上げました。

藤岡:

代表取締役社長の藤岡和久です。私も大学を卒業した直後は、大藪さんと同じように建設会社に入り、そこで色々と勉強させてもらいました。建築ではなく土木の世界に憧れがあり、もともとエンジニアではなく、事務職としてこの業界に入りました。

その後2つの開発コンサル会社を経て、一度自分でコンサルティング会社を起業したものの、諸般の事情からうまくいきませんでした。他の会社でマネジメント業務などに携わる中で、初めて大藪さんに会ったのが約10年前のことです。それから定期的に話すようになり、3年前JEMに入社しました。

大藪:

2022年2月、彼にバトンを渡しました。その理由はボクたちの目指すものを一番よく理解してくれたからです。経験を重ねて過去を背負うほど、新しい挑戦を見逃し、現状に満足する人が多いじゃないですか。そんな中で、想いに共感し、ボク以上に考えてくれていることが嬉しく感じました。

課題を先読みして提案・解決することに価値がある

JEMが手掛けているもの、提供価値とは何でしょうか?

藤岡:

我々が手掛けているものは「コンサルティング」であって「マッチング」ではありません。つまり「相手のリクエストが何なのか?」を見極め、根本的な課題に対して、プロフェッショナルなエンジニアの力を最大限活かした提案をしていくことです。

クライアントが自分自身のリクエストを明確に整理出来ていない場合や、発注者自体が状況や条件をよく理解していないケースも往々にしてあります。JEMとしてはそういう段階から紐解いていくことは大歓迎ですね。

大藪:

企業には大きく分けて、問題解決型と目標設定型の2種類があります。前者は「こういう課題がある」とテーマが与えられれば解決できますが、実はその課題を見つけるまでが難しい。インフラ業界に必要なのは、相手が気付いていない課題も先読みして提案・解決できる後者であり、JEMはそういう価値を提供しています。

2021年 大薮が千葉商科大学にて講義した際の写真

藤岡:

例えば「○○が痛い」という患者に対して、優秀な医者は痛いところだけの問題と捉えずあらゆる可能性を考えて検査し、適切な治療をしていく。我々も同じように、問題に対してその原因は何か?と考えるわけですが、その発想や選択肢は豊富な経験から生まれます。そこにSeniorの知見が大いに活きてくるのです。

JEMのエンジニアに対しては、どのように考えていますか?

大藪:

それはもう経験豊富な人たちばかりですし、全員をリスペクトしています。

藤岡:

リスペクトという言葉はその通りですね。つまり、一人ひとりの存在と道のりを認めているということです。僕もJEMのエンジニアには絶対的な信頼を置いています。

2021年 大薮が千葉商科大学にて講義した際の写真

JEMが新風をもたらせば、
日本のインフラ業界が変わる

JEMの存在意義は、どんなところにあると考えていますか?

大藪:

これは決して大げさではなく、JEMが目指すものが構築できれば、日本のインフラ業界になかったものができます。新風をもたらすことは間違いない。そして経験豊かで優秀なエンジニアが、更なる人生の輝きを放つことができるでしょう。

藤岡:

我々の世界では、経験が蓄積されていき、その中にソリューションがある。「故きを温ねて新しきを知る」ともいいますが、これまでを知らなければ新しいものが何かも分かりません。実際に体験した経験に学び、それに基づいた発想こそ次世代の指導にも役立ちます。

大藪:

もちろん、若いエンジニアにも誇りを持って生きてほしいと考えています。経験は大切ですが、これからの未来を築くには若い力も不可欠です。若い世代に伝えていくのもJEMの役割であり、インフラ業界を共に作っていきたいですね。

日本のインフラ業界に対して思うこと、課題があれば教えてください。

大藪:

正直言って、今はあまり面白さが感じられません。国内にはそんなに大きな現場もありませんし、仕組みや業界のあり様が昔と変わらないので、我々のような新しいことをやろうという芽が出てこないんですよ。会計法や独占禁止法のような法律の問題もあって、古いものに縛られている部分は非常に大きいと思っています。

藤岡:

とはいえ、日本の建設業のいいところはたくさんあります。だからこそ今の実態を我々が何とかしたい。JEMには海外のインフラ事業と現場を知り尽くした人たちがたくさんいますし、小さな一歩からでも、広く産業界全体に対して新しい動きを実現させていきたいです。

新しいインフラ産業のあり方を構築していく
ために

これからJEMが目指す姿について教えてください。

藤岡:

今までのインフラ業界ではできなかったことに挑戦したい、新しいインフラ業界の魁になれたらいいなと思っています。

この業界には法律以外にもさまざまな特殊性があります。人材の交流も少ないですし、生え抜きの人間以外はなかなか経営の中枢になれず、発注者と受注者の関係が入れ替わることもない。こういったことが、インフラ業界を内向きにし、結果的に発展性を阻害しているのです。

また、建設事業や開発に携わる自分たちの活動領域を自分たちで規定してきて、そこを越えられなかったところがあると思います。JEMは今そこに対して挑戦しようとしていて、自分たちが長くビジネスに関与できる立ち位置を考え、建設事業や開発そのもの以外にも新しい事業を拡大しようと試みているところです。

大藪:

やはりボクたちには確かな技術が必要ですし、一方で、磨き上げた自分の技術を勇気を持ってぽんと譲渡して新たに挑戦することも大切だと感じます。

藤岡:

そのため、インフラ業界にもITの技術が求められます。しかし同時に、それらはあくまで「ツール」であることも忘れてはいけません。ツールでは絶対に伝えられないもの、それが「感情」です

JEMの強みは経験豊かな人たちがたくさんいることですが、経験とは引き出しであり、引き出しを開けられるのは感情なんです。悔しい思いをした、頭にきた、感動した……そんな人間の持つ感情を抜きにしては、せっかくの技術も活かせないでしょう。だからJEMでは技術とともに、豊かな感情や感性を持ったエンジニアを歓迎します。

「Club JEM」を作り、
人生のきっかけを提供したい

今後の人生についてどのように考えていますか?

大藪:

JEMという場にみんなが集まり、輝く新しい人生を一緒に歩んでいきたい。そしてこれからも、ますます自由に生きたいと思っています。

藤岡:

私は「Club JEM」を作りたいです。現場から帰ってきてふらっと寄れば、面白い話が聞けたり、想像もしなかったような出会いや発展があったり。私は酒場の聞き上手なバーテンダーとして、何かのきっかけを積極的に提供したいですし、実現できれば“人生のエンジニアリング”になりますね。

MESSAGE

大薮:

JEMというプラットフォームで、ボクらと一緒に新しい人生を輝かせましょう。真面目さだけではなく、遊び心を持った仲間が増えてくれることを心待ちにしています。

藤岡:

今まで生きてきた人生と、これから生きていく人生。その中間地点で自分の持っている経験や知識を披露し、さらに次世代に渡していける面白い場として、ぜひJEMを使ってもらえると嬉しいです。

まず、一度語らおう。

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